やねURA

長く眠っていたものが誰かにとっての新たな物語になる空間

子供の頃、はしごをよじ登って屋根裏をのぞくのが大好きだった少女が、あの頃のわくわく感をそのまま表現したような店が、江洲の高台にひっそりと佇んでいる。懐かしさを感じさせるミシンやタイプライター、魔法瓶が所狭しと並べられ、まるで昭和にタイムスリップしたようだった。誰かにとっては必要のない物でも、誰かにとっての宝物になる。新しい引き取り手は、その誰かのストーリーを受け継ぐのだろうかと、琥珀色のカップを手にしてしばらく物思いにふけった。流行の雑貨ではなく、戦後めまぐるしい復興のさなかに生まれたアパートの一室に存在していた物たちばかりがそこにあった。トースターにしても水差しにしても、湯呑み茶碗にしてもあの頃の情景がまだそこに残っているかのようだった。ひっそりと置かれたバーキの篭がもう一度この町で使われるような時代になることを想い描きながら店をあとにした。

やねURA
住所/沖縄県うるま市高江洲941
電話/090-3794-7523
営業時間/12:00~17:00
定休日/日・月・水
駐車場/なし

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